国家試験対策

54回 共通 19 理学療法士国家試験 解答と解説

 

 

▶︎解答

5

 

▶︎解説

呼吸器疾患の急性増悪後に人工呼吸器管理に至る症例では、廃用症候群の併発やADL障害の進行が顕著になります。
そのため、人工呼吸器の装着に至った急性増悪例の理学療法について理解しておくのは重要です。

本症例では、COPDの急性増悪や意識障害を認めるため、理学療法の目的は二次的な肺合併症や廃用症候群の予防が中心となります。

1、呼吸介助により気道内分泌物の排出や中枢気道部への移動を促します。体位排痰法と組み合わせて実施するとより効果的です。

2、体位排痰法は体位変換を実施することで、肺の換気、ガス交換を改善させ、酸素化の改善や気道クリアランスを図ります。
無気肺や下側肺障害、気道内分泌物が貯留した部位を上側にした体位をとることで、換気・血流比の不均等を是正し、重力の影響で気道内分泌物の除去が可能です。

3、循環動態が安定していれば、積極的にベッドアップを導入します。ベッドアップをすることで肺容量や機能的残気量が増大し、酸素化の改善や呼吸仕事量の軽減に繋がります。また、褥瘡予防や意識レベル改善にも繋がり、人工呼吸器関連肺炎の予防にもなります。

4、人工呼吸器装着症例では、胸郭の可動域制限から肺・胸郭コンプライアンスの低下につながる。肋骨の捻転や胸郭伸長運動などの胸郭可動域トレーニングは、胸郭可動性の改善による呼吸仕事量の軽減に繋がります。
四肢や頸部体幹の関節可動域制限も進行しやすく、特に人工呼吸器管理下では、肩関節の可動域制限を併発しやすい。

5、徒手抵抗運動は呼吸筋や骨格筋に対して実施されますが、努力性呼吸や呼吸数の増加を招きます。本症例は急性増悪で意識障害もあり、すでに努力性呼吸や呼吸回数の増加を認めるため、徒手抵抗運動は適応となりません。急性期を脱し、回復期に移行する段階から適応となります。

 

参考図書

 

 

 

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