理学療法

理学療法士はなぜ『いい職業』と呼ばれるのか?

どうも!よしけんです(^^)

理学療法士という仕事を始めて、はや10年が経ちました
10年も働いていると、患者さんや利用者さんに時々かけられる言葉があるんですが、それは

「いい職業ですね」
という言葉です

そう声をかけられると僕は、
「ありがとうございます」
と、当たり障りのない返答をします

『いい職業』と言われることに対して、ありがたく感じてはいるのですが、本音を言うと「僕のどの部分をみて、『いい職業』だと思いましたか?」
という前のめりになって聞きたい衝動に駆られます(引かれるのが必至なので、聞いたことはないです)

そこで、理学療法士はなぜ『いい職業』だと呼ばれるのだろうか?という問いに対して考えを巡らせていきます

患者さんや利用者さんの口からでた意見をお借りすると、

・人の役に立つ仕事だから
・手に職がついているから
・高齢社会に必要だから

といった内容が多い気がします
確かに間違ってはいないと思いますが、なにか腑に落ちません

『それだと、理学療法士以外の職業も当てはまるんじゃない?』という理由からです
医師も、看護師も、介護士も、ケアマネジャーもこの条件に当てはまります

では、理学療法士特有の仕事内容で、『いい職業』と呼ばれる理由を挙げていきます

人にしかできない仕事

AIなどのテクノロジーの発達によって
「人間の仕事が奪われていく!」
と叫ばれるようになってだいぶ経ちましたが、理学療法士の仕事はこういったものに置き換えられない仕事だと思います

理学療法士が身体機能面だけにアプローチする仕事であれば、高精度な評価器具やトレーニングマシンに置き換えられるかもしれませんが、理学療法は人と人との関係性がとっても重要な分野です

患者さんやそのご家族との関係性を構築するには、喜怒哀楽の感情を共有する必要もあります

また、同じ疾患でも一人として同じ生活をしている人はいないので、個別性をもったサービスを提供できる仕事です

生活の質を高める仕事

理学療法士として基本動作の習得やADL改善を図ることは大事なことですが、これらはある目的を果たす手段に過ぎません

その目的とは、『生活の質の向上』です

『生活の質』という言葉は一見単純に見えますが、中身は多種多様、千差万別なものです
「これこそが生活の質の向上だ!」
とわかりやすく表現できるものでもありません

その中でも、目にみえやすい『生活の質の向上』を挙げていきます

本人の能力を引き出し、活動的な生活を送ってもらう

日常生活での活動が『楽』で『安心』して当たり前に行えるように、また本人の能力が十分に活用できるようにあらゆる手段を講じていきます

日常生活の基本的な動作を覚えてもらう

『起きる』『座る』『立ち上がる』『歩く』といった基本的な動作を、力任せでなく生活場面で活かせるような動き方を覚えてもらいます

福祉用具や装具などの道具を活用してもらう

道具を上手に使ってもらえると、日常生活の基本動作が楽にでき、動作を自分だけでやれるようになったり、介護の負担が軽くなったりします

住宅改修の効果を伝える

生活の基盤である住まいの改善は、単に段差解消や手すりを設置することではなく、本人の主体性がよりよく発揮できる個別的な環境の改善が必要です

理学療法士は、住宅改修が生活範囲の拡大だけではなく、生活の質を高め、より豊かな生活をもたらす効果があることを本人・家族や関係者に伝える役割があります

趣味やスポーツなどの活動を紹介できる

現状を維持し、日常生活の刺激や潤いに、趣味やスポーツなどの活動は重要です

身体機能に詳しい理学療法士が身近にいることで、適切なアドバイスを送ることができます

コーディネートする仕事

身体機能と生活環境をコーディネートする仕事

身体障害があると、環境との適応範囲は狭くなります
理学療法士は一人一人の身体機能に適した生活環境条件を提示できまる仕事です

身体機能と介護者をコーディネートする仕事

「頑張る」介護は続きません
理学療法士は本人の身体機能と介護者の介護能力をつきあわせ、「継続性」のある「楽で安心」の介助方法を提供できる仕事です

身体機能と福祉用具・装具などの道具をコーディネートする仕事

どんなに優れた道具でも、身体機能に適さなければ役に立ちません
理学療法士は、身体機能が十分に発揮できる福祉用具や装具の選択・適合ができる仕事です

本人・家族や介護福祉職と建築職をコーディネートする仕事

「立ちやすいトイレ」や「介助しやすい浴室」などの要望だけでは、建築関係者はどう改修していいかわかりません
理学療法士は建築関係者にも理解しやすい「立ちやすい便座の高さや手すりの位置」など具体的な条件を身体機能面から提示できる仕事です

 

以上、理学療法士がなぜ『いい職業』と呼ばれるかを考えてみました